10月11日(日)、揖斐川町谷汲で開催された第39回全国育樹祭に参加しました。
夜半からの雨でしたが式典の間だけはいっさい降らず、この日のために準備されてこられた方々には何よりでした。関係者の祈りと皇太子殿下御臨席のパワーがもたらした奇跡?なのかもしれません。山々に「もや」がかかった情景はかえって神秘的で、育樹祭にふさわしいものになりました。
今日は県薬剤師会の会長名代としてのお仕事で出席。殿下お近くのテント席に座るなんて…会長名代とはいえ、私個人には分不相応で申し訳ない気分でした。
この日のために、いったいどのくらい練習してきたんだろう…とその努力に想いをめぐらさせるような、「下は5歳、上は90歳」と紹介された地元の方々によるアトラクションはすばらしかったです。大会運営の方々のご尽力も併せ、ほんとうにご苦労様でした。ご立派です。
樹を育てるということは、100年先を見ること。
樹齢100年の樹を伐採することは、100年前に植えた人から始まって、これまでの100年の間に枝打ちや間伐などの手入れをしてきた人々の想いを受け止めること。
昭和天皇、今上天皇、皇太子殿下へ植樹祭から育樹祭へと受け継がれる場内映像を見ながら、「100年先の森づくり」ということの偉大さ尊さに、感銘を覚えました。
翻って、私たちの業界。
120年前の薬剤師さんたちの悲願として植えた「医薬分業の樹」が、数々の先輩薬剤師さんの努力のおかげで、ようやく私たちの時代に大木となりました。
私たちはその樹の歴史にじゅうぶんに想いをはせることもなく、ただただむやみに乱伐しているように感じてしまいます。私も深く自省します。
そしてまた、100年先の薬剤師のために私たちも樹を植えなければなりません。手入れをしていかねばなりません。
「100年先の森づくり」の考え方は、私たちにもとても大切なテーマだと感じさせてもらった一日でした。
by 巨杉(と書いて「きょさん」と読む)